KICADの他のプロジェクトから回路をコピーする
KiCADでは、普通のコピーペーストを使って異なるプロジェクトから回路をコピーすることができません。
ほかのプロジェクトから回路をコピーする方法をまとめました。
使用したKiCADは4.0.1です。
1.回路をペーストしたいプロジェクトのフォルダにコピー元の回路図を入れる。
ちなみに、コピーしただけではKiCAD上で回路図は見えません。
2.ペーストするプロジェクトの回路図で階層シートを作成する
右側にある「階層シートの作成」ボタンで階層シートを作成します。
階層シートを回路図上に書くと、作成するシートの名前を聞いてきますので、先ほどフォルダ内にコピーしたファイルのファイル名を入力します。
回路図が既に存在しているといわれますが、OKを押します。
この作業をすることで、コピーした回路図を同じプロジェクトの回路図階層として扱うことができます。
3.回路をコピー&ペーストする
ここまで来ればあとは通常のコピー&ペーストと同様です。
回路図ブロックを選択し、「ブロックを保存」を押します。
ブロックのコピーではないので注意が必要です。
階層ナビゲータで張り付けたい回路図に移り、画面上部の貼り付けボタンを押せば回路図がペーストできます。
MAKER FAIRE TOKYO 2016参加
8/5~8/6に開催されたMaker Faire Tokyo2016にて、ISGK InstrumentsさんのブースでLogiCloverの作品を展示してもらうことができました。
LogiCloverでは、LogiCloverフォームファクタを活用したエフェクタ Comet Audio Effectorを展示しました。
今回の展示は私hastech,とkamiyaに加え、ぽよ氏にもご協力いただきました。
展示の様子
Comet Audio Effectorは入力した音声に対してイコライザー処理をすることができます。
展示では、ロータリーエンコーダーを回して音色が変化する様子をデモしました。
MFT2016展示の様子です。 #MakerFaireTokyo2016 pic.twitter.com/etNEIOJrUZ
— LogiClover (@logiclover_jp) 2016年8月6日
来場者からの評価はまずまずで、基板から自分たちで作っているの? どのくらいの値段で実現しているのか? などのコメントをいただきました。
また、「このボードはどこで買ってきたのか?」「いくらで売っているのか?」というご質問をいただきました。
これは今回の反省点の一つで、私たちが「基板自体」を作っているということをうまく来場者に伝えられていなかったためだと思います。
LogiCloverでは、プロトタイピングのプラットフォームそのものを作っています。
販売についてですが、LogiCloverとしては当初MFTでの評判を考慮したうえで、販売するかどうかを決定する予定でいました。
結果として、今回多くの方から、販売をしてほしいという声をいただいたため、現在販売方法等含め検討をしている段階です。
現段階では、スイッチサイエンス様等に委託販売をしていただく形が現実的かと思っていますが、詳細が決まりましたらWeb上で告知させていただきます。
今後の目標
今回の展示をするにあたって、基板のラインナップをそろえるのに時間がかかってしまい、イコライザ以外の機能を実現することができませんでした。
今後はComet Audio Effectorにディレイやコーラスなどのエフェクトを入れて展示をしたいと思っています。
海の日開発合宿
2016年 7/15~7/18に LogiClover開発合宿を行いました。
今年夏に開催されるMaker Faire Tokyo2016にて ISGK Instrumentsさんのブースで展示していただけることになり、展示物の制作を行いました。
展示物はLogiCloverフォームファクタを活用したエフェクタです。
今回の作業はhastech,と私kamiyaに加え、ぽよ氏にもご協力いただきました。
Maker Faire Tokyo 2016において、ISGK InstrumentsさんのブースでLogiClover基板を使ったエフェクターを展示していただけることになりました。https://t.co/YuJCPs5XmZ
— LogiClover (@logiclover_jp) 2016年7月3日
FPGAでDSPを行うエフェクタの実装
外観(開発中のもの)
FPGAを使ったDSPを実装して、イコライザを動作させました。画面の制御と係数計算はLPC4330で行っています。 pic.twitter.com/E5NhKXzdsaこちらが実際に動作している動画です。(音量にご注意ください)
— LogiClover (@logiclover_jp) 2016年7月17日
使っている基板は
Sirius Spartan6 (FPGAボード)
Procyon AD/DA (音声入出力ボード)
Atria LPC1830 (マイコンボード)
の3種類です。
FPGAで音声入力にデジタル信号処理を施して出力し、処理のパラメータをマイコンで計算し反映しています。
FPGAと音声入出力ボード、マイコンそれぞれの通信を、基板をスタックするだけで実現することができており設計を大幅に効率化しています。
DSPの実装
FPGAでDSPの実装と、外部から係数設定を行うための通信仕様策定と実装を行いました。
フィルタ係数計算の実装
LPF, HPF, BPFなどフィルタの係数計算をマイコンが行えるように実装しました。
画面描画ライブラリの移植
前回開発合宿時にPSP液晶制御は実装していましたがPSoCのペリフェラルに依存していたので、プラットフォーム非依存になるよう移植を行いました。
操作用基板の作成・実装
フィルタ係数の変更を行えるよう、LED付きのロータリエンコーダやボタン基板の実装と通信(I2C)を実装しました。
LEDドライバの実装
エフェクタとは別にLEDパネルのドライバ実装も行いました。
ぽよ氏が一晩でやってくれました。
まとめ
最近の開発は過去の設計資産活用やデバッグノウハウからか、製作が随分楽になってきました。
また今回のLPC基板(Atria)やその他改版した基板や新しい基板が増えてきて、フォームファクタも少しずつ賑わってきていてわくわくしています。
エフェクタの方も引き続きMFT2016に向けブラッシュアップを行います。